遺品整理は自分でするにしても業者に頼むにしても、どうすれば良いか分からないところがあります。
今回は遺品整理のコツや注意点など、自分でする場合・業者に頼む場合を合わせて解説していきます。遺品整理について悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
遺品整理を自分でするときは準備と計画が重要
遺品整理のコツとして作業は無計画で行わず、事前に準備と計画をしておくようにしましょう。プロの遺品整理業者は本番の作業がスムーズに行くように、事前に段取りをよく練ります。
遺品整理を自分でするときも、作業をどう進めるのか考えることは重要です。
遺品整理は人が集まるときに行う
遺品整理を一人だけでするのはとても大変なので、作業をするにはある程度の人手が要ります。遺品整理は故人の行事など人が集まるときに行い、みんなで作業を進めるのがおすすめです。
故人の親戚知人が集まる初七日・四十九日の法要の後が、遺品整理をするのに特に適しているでしょう。故人の親戚知人が集まっていると作業に必要な人手が確保できる他にも、後でご紹介する形見分けの作業もしやすくなります。
作業に適した服と道具を準備する
遺品整理作業を進めやすくするコツとして、動きやすい作業に適した服と分別や運搬などに使う道具をきちんと準備しておきます。
遺品整理は室内を移動したり、重い物を持つためにしゃがんだりすることが多く、動きやすい服でないと作業がしにくいです。道具も用意しておかないと分別する際などに、どの遺品が要る物でどの遺品が要らない物か分けにくくなります。
作業に適して服としてもう着ないTシャツ・ズボン・ジャージといった、動きやすく汚れても構わない服がぴったりです。道具は分別作業用のダンボール箱・ガムテープ・大中サイズのビニール袋・手袋、物を運ぶときに便利な台車があれば一通りの作業ができます。
最初に形見分けして分別作業に入る
遺品整理の分別作業を早く終わらすコツは、最初に故人の親族知人の間で遺品の形見分けをしておきます。故人を偲べる物として取っておきたい遺品を最初に形見分けしておくと、他の遺品と混ざって分からなくなる心配がありません。
故人の形見分けとなる対象の遺品は高価な物もあるので、後で誰かが不平不満を言わないように形見分けはみんなで話し合い納得し合った上で行いましょう。
遺品整理を自分でするときに注意しておくべきこと
遺品整理を自分でするときは、注意しておくべきことがあります。これから解説する4つのことは、意外と忘れやすいので気をつけましょう。
デジタル機器の中身をチェックする
パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器には、相続人が把握できていない故人のネット銀行・ネット証券の口座についての情報データがある可能性があります。故人の遺品にデジタル機器があれば、ネット銀行などの情報データがないか中身をチェックしましょう。
ネット銀行・ネット証券の口座に残高があると口座にあるお金は遺産相続の対象になるので、気づかずにいると後でトラブルが起こってしまうかもしれません。
故人の契約書類は必ずすべて見る
故人が生前に契約して何かのサービスを利用していたら、解約手続きをしなければいけません。故人の契約書類は契約が続いているものがないか、必ず書類の内容をすべて見ておきます。
書類をよく見ないで捨ててしまうと契約が続いてしまい、もう使うことないサービスの利用料が請求されることになります。
不要品を正しい方法で処分する
遺品整理で要らない物は不要品として処分しますが、ゴミの出し方など正しい方法で行わないと違反になってしまいます。不要品は自治体の定めているゴミの出し方を正しく守り、問題なく処分するようにしましょう。
ゴミとして出せる量に制限が設けられていることもあるため、不要品に出す物が大量にあるときは自治体に確かめておく方が良いです。
短時間・短期間で終わらせる
遺品整理はダラダラと時間をかけてしないで、短時間・短期間で集中的に終わらせることを心がけましょう。
故人の自宅が賃貸だと退去期日までに荷物を処分しなくてはいけませんし、持家だとしても相続税の期限があり遺品が相続税の対象になる場合があります。
遺品整理は早く済ませないと期日や期限までに間に合わなくなるので、時間をかけすぎないように気をつけてください。
手間をかけたくないなら遺品整理業者に依頼する
遺品整理を楽に済ませるコツは、やはり業者に任せてしまうのが一番です。手間をかけたくないなら、遺品整理業者に依頼することを選びましょう。
遺品整理業者に依頼するとお金はかかりますが、その分すべての作業をお願いできます
遺品整理業者に頼むと一連の作業をすべて任せられる
遺品整理業者は遺品の分別・不要品の廃棄物回収・リサイクル回収の一連の作業を、依頼者に代わってすべて代行してくれます。作業後のクリーニングもしてくれるので、依頼者が遺品整理ですることは遺品の分別確認くらいです。
遺品整理業者はオプションで部屋の消臭サービスや庭のお手入れサービスなど、基本プラン以外のサービスもつけられます。変わったところでは仏具やお人形の供養サービスがあり、自分たちで処分しにくい遺品の処分も頼めます。
遺品整理業者の料金相場
遺品整理業者の料金相場は間取りと遺品の量によって決まり、間取りが広く遺品の量が多くなるほど上がっていきます。
おおまかな料金相場は以下の通りです。
- 間取り1R~1DK(スタッフ1~2名):30,000円~120,000円
- 間取り1LDK~2LDK(スタッフ2~5名):70,000円~300,000円
- 間取り3DK~4LDK以上(スタッフ6~10名):150,000円~600,000円
遺品整理業者は料金相場に近い設定の会社で探すと、良い業者が見つけやすくなります。
遺品整理業者に頼むときの手順
遺品整理業者に頼むときは手順に沿って、作業本番前に段取りをよく練りましょう。遺品整理を専門業者に依頼して失敗しないためのコツは、自分でするときと同じように事前の準備と計画が必要です。
故人の居住地域からの依頼に対応している業者を探す
遺品整理業者は特定の地域からの依頼にだけ対応する会社と、全国各地からの依頼に対応している会社があります。依頼する遺品整理業者は、故人の居住地域からの依頼に対応している業者から探しましょう。
全国各地からの依頼に対応している遺品整理業者の方が、どこでも対応してくれるのでおすすめです。実績もありスタッフも作業に慣れている人が多く、信用して仕事を任せられます。
電話やメールで見積もりの依頼をする
お目当ての遺品整理業者を見つけたら、依頼者用の電話やメールから見積もりの依頼をしましょう。見積もりは実際に現場に訪問してもらい、口頭のみの見積もりで済まそうとする業者は除外してください。
普通の遺品整理業者は訪問見積もりを無料で行っているので、見積もりを有料にしている会社も避けた方が良いです。見積もりの依頼は曜日と時間帯の他にも、担当者の氏名も忘れずメモしましょう。
訪問見積もりに来てもらい作業内容を相談する
遺品整理業者が訪問見積もりに来たら、任せたい作業内容を細かく相談します。作業本番前に業者と打ち合わせしておくと、こちらがお願いしたいことが相手にも伝わりトラブルが起こるリスクを少なくできます。
遺品整理業者と作業内容を相談する際に、業者への要望や質問があれば遠慮せずに言いましょう。気にかかることを曖昧にしたままだと、後でトラブルの種になることがあるかもしれません。
遺品整理業者選びのコツは複数の会社を比較すること
遺品整理業者選びのコツは一つの会社にだけ絞らずに、複数の会社を比較してみることです。一つの会社のみに絞って決めてしまうよりも、複数の会社を見てから決めた方が良い会社と出会えるチャンスが広がります。
そのため訪問見積もりは複数の会社に依頼しておき、データが手元に多く集まるようにしましょう。
比較しておく要素としては、次のところを見ていきます。
- 訪問に来たスタッフのマナーや清潔感
- 基本プランに含まれているサービス内容
- 見積もりで出される作業を依頼したときの料金設定
- 想定される作業時間
スタッフがどんな人か、基本的なプラン内のサービスが充実しているか、お金や作業時間はいくらかかるかなどのチェックは重要です。よく比較して最も良い条件の会社に、遺品整理の仕事を依頼してはいかがでしょうか。
まとめ
遺品整理のコツや注意点について、今回は解説いたしました。自分で遺品整理をする方法を選ぶ場合は、人手の確保をして準備と計画を立てデジタル機器などはよくチェックして作業を進めましょう。
遺品整理業者に頼む方法を選ぶ場合は、訪問見積もりを利用して複数の業者を比較し良い会社を探すようにしてください。