遺品整理

遺品整理はいつからするのが良い?ベストな時期と作業を楽にできる方法

故人が亡くなったら遺品整理はいつからすれば良いか、手をつける時期について悩んでしまうものです。遺品整理をいつからするかは、故人の家の状況が関係してきます。

今回は遺品整理をいつからするのが良いか、状況ごとでのベストな時期と整理作業を楽にできる方法を紹介いたします。遺品整理を開始するタイミングを知りたい人は、ぜひ参考資料としてご活用ください。

遺品整理はいつからするのがベストかは状況次第

遺品整理はいつからするのがベストなのかは、故人の家の状況次第によります。住んでいた家が賃貸なのか、持家なのかで片づけにかけられる時間的余裕が違ってきます。遺品整理を開始するベストタイミングは、故人の住宅事情で判断することです。

賃貸で退去しなくてはいけないなら初七日の法要の後

故人の住んでいた家が賃貸物件の場合は、決められた期日までに荷物を片づけて退去しなくてはいけません。賃貸物件でも家族が一緒に住んでいて住み続けるなら問題ないのですが、故人が一人暮らしされていたなら遺品整理を早く行うようにしましょう。

故人の家が賃貸物件での遺品整理はいつからがベストかは、故人の初七日法要の後がおすすめです。故人が亡くなられてから間が空いていないため精神的負担が大きい時期ですが、初七日はお通夜・お葬式後より時間の確保がしやすくなります。賃貸物件の遺品整理を行うのは、この初七日後に合わせるのが良いです。

賃貸物件は家賃がかかるので遺品整理がいつからが良いか悩んで延ばしてばかりだと、家族が家賃を支払い続けなくてはならず経済的負担が大きくなってしまいます。故人が家を借りていたのなら、遺品整理は早く行うように心がけましょう。

持家で相続税が発生するなら四十九日の法要の後

故人の住んでいた家が持家だと期間を心配せずにいつからでもして良いのではと思いますが、実はそうでもなく持家でも相続税が発生するので時間は気にした方が良いのです。故人の家が持家の場合に遺品整理はいつからするのがベストかというと、四十九日の法要の後が時期的に適しています。

故人の相続税に関する申告期限は、故人が亡くなってから10ヶ月以内となります。相続税の申告は対象となる物を色々と細かく調べなくてはいけないこともあるので、手間と時間がかかる遺品整理は先にやっておきましょう。

四十九日は故人を見送ってからしばらく経つので、見送った側も多少気持ちが落ち着いている時期です。その意味でも四十九日は故人の遺品整理をはじめるのに、とても良いタイミングだといえます。

遺品整理は現実にはいつからでも良いがあまり先延ばししないこと

故人の家が賃貸物件か持家かで遺品整理はいつからするのが良いか解説しましたが、現実には経済的負担など承知なら遺品整理をするのはいつからでも良いのです。ただし、遺品整理はいつからでも良いと言っても、故人の家の安全面を考えるとあまり先延ばししないことをおすすめします。

故人の家が賃貸物件でも持家でも故人が一人暮らしされていて、いまは家が無人となっていたら色々な不安要素が生じます。不安要素となるものは、次のような問題です。

  • 室内で起こる自然発火や他者による放火などの火災
  • 庭や敷地内に物を捨てられてしまう不法投棄
  • 空き家となった家に他者が許可なく入り込む不法侵入

遺品整理を先延ばしにして故人の家を無人にしていると、火の心配や犯罪などの問題が起こりやすくなります。火災による問題は周りの家も燃えてしまうなどの被害があれば、迷惑をかけた方に補償しなくてはいけません。不法投棄も投棄された物を自分でお金を払って処分しなくてはならず。不法侵入に関しては故人の大切な遺品を盗まれてしまう恐れがあります。

遺品整理はいつからでも良いと思って後回しにしないで、期間に目途をつけて早めに作業するようにしましょう。故人の家を無人にして手をつけないでいると、大きなリスクを負うことになりかねません。火災・不法投棄・不法侵入などの問題を起こさないためにも、遺品整理は先延ばししないようにするべきです。

遺品整理を自分でする際の注意

故人の遺品は大切な物なので自分で整理して、故人に失礼のないように適切に対応したいと思う人もいます。遺品整理を自分でするのはとても大変なので、遺品整理前や本番作業についてきちんと準備するようにしましょう。

事前に形見分けできるものはしておく

遺品整理の作業をはじめる前に、遺品の中から形見分けできるものはしておきます。分別などの作業をしていると忙しさのあまり、手元に残しておきたかった故人の遺品もうっかりごみに出してしまうことがあります。

片づける遺品と手元に残しておきたい形見は事前に分けて、分別作業がしやすい体制を整えましょう。形見分けしてから遺品整理を開始すると、分別作業の短縮にもつながります。

遺品整理を一人で全部しようとしない

遺品整理は作業する人を何人か確保しておき、間違っても自分一人で全部しようとしないでください。遺品整理は細かくチェックし進めていかなくてはいけないので、一人でするのは途方もない気力と体力が必要です。

一人でやろうとすれば無理がきて、途中で作業を頓挫してしまう危険性もあります。複数人で整理する方が作業もはかどり、スムーズに片づけることができます。それに遺品にタンスや食卓テーブルがあると、一人では持ち運びができません。作業内容の大変さもよく考えて、遺品整理は何人かに手伝ってもらいましょう。

必要な道具と汚れても良い服を用意する

遺品整理するにあたっては作業に必要な道具と、作業では服が汚れやすいので汚れても良い服を用意するのが良いです。道具と服をしっかり準備しておかないと、いざはじめたら作業がうまくいかないで困る事態に陥ってしまいます。

最低限でも仕分けや分別に使う大・中サイズのビニール袋、ダンボール箱、ガムテープ類などの道具は用意しておきましょう。軍手や荷物の移動用に使う台車もあると、作業がしやすくなるのでおすすめです。服装は捨てる予定の古いTシャツやズボン、スウェットやジャージなどが良いでしょう。

価値のありそうな物はリサイクル業者に見てもらう

遺品の中で骨董品や珍しい物など価値のありそうな物があれば、専門のリサイクル業者に見てもらうと意外に高値で買い取りしてもらえる場合があります。遺品整理の分別作業が終わったらリサイクル業者の訪問買い取りサービスなど利用して、価値のありそうな物として分けておいた遺品を鑑定してもらいましょう。

自分たちが気に入って保管するのなら良いですが、価値があっても趣味でなく片づけたいと思ったらリサイクル業者に引き取ってもらうのが最適です。故人の遺品なので不要品として処分するより、売却して欲しい人の元に届くようにするのが一番良い方法となります。

遺品整理は業者にお願いするのもおすすめ

遺品整理は一連の作業を頼める専門業者もいるので、プロの人にお願いするのもおすすめの方法です。専門業者に依頼すると素人には大変な作業を代行してもらえるなど、依頼者にとっては色々なメリットがあります。料金目安や依頼前にしておく作業など含めて、遺品整理を専門業者に依頼するか検討してみましょう。

遺品整理を業者に依頼するとしてもらえることが多い

遺品整理を専門業者に依頼すると、基本の作業から個人では対応しにくい遺品までお任せできます。依頼者は作業時に現場に立ち会うだけで、作業そのものに携わらなくて大丈夫です。

遺品の分別と不要品の廃棄

遺品整理を種類ごとに分別することから、遺品で出た不要品の廃棄までやってもらえます。遺品整理の専門業者は細かいチェックに慣れているので、依頼者が見落としている部分も気づいてくれることがあります。不要品の廃棄に関して大半の遺品整理の専門業者は一般家庭の廃棄物を処理する認可も得ているので、不要品の廃棄回収も請け負ってもらえるのです。

リサイクル品の買い取り

遺品整理の専門業者は古物商としての認可も持っていれば、作業で出たリサイクル品の買い取りもしてくれます。専門のリサイクル業者を別に頼まなくても、専門業者に依頼すればリサイクルできる物は全て引き取ってもらえます。気をつける部分としては依頼する候補の専門業者が、古物商の認可も得ているか確認しましょう。

供養する必要がある遺品の対応

遺品の中にはごみとして出しにくい仏壇や神棚など、どう処理するか分からない物もあります。こういった神聖な物は供養が必要となるのですが、専門業者はその対応もしっかりとしてくれます。

遺品整理の業者に頼むと得られるメリット

遺品整理の専門業者に頼むと依頼者は、労力や精神的な面で得られるメリットが大きいです。専門業者に依頼するとお金はかかってしまいますが、依頼者が心身の負担を軽くできるので充分にお願いする価値があります。

手間がかからなくて済む

遺品整理の作業は分別などに時間がかかりますし、重い荷物を運ぶこともあるので体力も使います。しかし、遺品整理の専門業者に頼んでしまえば、依頼者は手間がかからなくて済むのです。

自分がしたら疲れ果ててしまいそうな作業を、丸ごと専門業者に代わってもらえます。仕事や家事などで忙しい人も多いので、更なる負担を避けるのに遺品整理の専門業者への依頼は便利です。

作業を早く終わらせてもらえる

遺品整理を自分でしようとすると数日かかる場合がありますが、専門業者に依頼すれば現場の状態に必要な人数で作業に当たり半日から1日で完了してくれます。専門業者の手にかかれば自分でするよりも、遺品整理の作業を早く終わらせてもらうことが可能です。故人の家が賃貸物件で退去期日が迫っている時などは、専門業者に作業してもらう方が良いでしょう。

心の整理がつきやすくなる

故人の思い出の品を遺品として整理するのは、精神的に辛く感じる人もいます。そういった状態だと遺品を処分するのに戸惑うことがあるので、第三者の専門業者に片づけてもらうと心の整理がつきやすくなります。専門業者が遺品を分別して廃棄や買い取りしてくれると、依頼者は故人の遺品に触れることが少なくなり落ち着いて遺品に対処できます。

遺品整理の料金目安

遺品整理の料金は一律ではなく、部屋の広さや遺品の量によって金額が設定されています。遺品整理の専門業者に依頼した場合の料金目安は、大まかに次のような金額となります。

  • 1R~1DK(作業スタッフ1~3名の場合)  30,000~120,000円
  • 1LDK~2LDK(作業スタッフ2~6名の場合) 70,000~300,000円
  • 3DK~4LDK以上(作業スタッフ3~10名の場合) 150,000~600,000円

遺品整理の料金は現場の間取りが基本となっていて、作業する範囲が広くなると作業するスタッフも増えるため料金設定も上がっていきます。オプションサービスもあるので、それを利用するかで値段も変わります。

遺品整理の専門業者に依頼するのは安い金額ではないのですが、色々な作業も頼むことができ早く片づけも完了してくれるので依頼者には良い面が多いです。

遺品整理を業者に頼む前にしておくこと

遺品整理の業者に頼んだらいつからでも作業をはじめてもらえるように、依頼する側もしておくことがあります。業者に依頼できない遺品はないか、遺品に貴重品はないか作業を頼む前にチェックしておきましょう。

業者に処理が難しそうな物の処分

遺品整理の専門業者は廃棄回収やリサイクル買い取りもしてくれますが、一般家庭から出る物の中には処理できない物もあります。たとえば故人が生活道具として使っていた灯油の缶やガスボンベなどです。これらは危険物の扱いとなるので、遺品整理の専門業者には処理が難しくなります。故人の遺品に危険物扱いの物がないか見て、あったら自分で処分してください。

貴重品の選り分け

遺品の中に貴重品があると分別時の作業で誤って傷がつく場合があるので、専門業者が現場作業に入る前に遺品から貴重品を選り分けておくのが良いです。貴重品は後で遺産相続や形見分けの対象になりかもしれないので、整理する遺品と区別して大切に保管しておきましょう。

遺品整理を業者に依頼する場合の選び方

遺品整理を専門業者に依頼する場合はきちんと選ばないと、後々相手とトラブルになってしまうかもしれません。そうならないように信頼できる業者を選んで、遺品整理の依頼を決めましょう。

信頼できる遺品整理の専門業者は選び方として、利用した人の口コミが良いところを絞り比較してみることです。見積もりなど料金もしっかり出してもらい、電話や話し方のマナーの良さも含めて総合的に判断します。一番良さそうだと感じる業者がいれば、正式な依頼を出します。

遺品整理の専門業者はいつからでも作業をお願いできますが、期日に余裕がある依頼にすると料金設定が安くなる傾向があります。遺品整理を依頼する料金を少しでも安価にしたかったら、スケジュールに余裕があるように依頼計画を練りましょう。

まとめ

遺品整理はいつからするかは故人の家の状況に応じて、初七日や四十九日の法要後にするか決めるのがおすすめです。遺品整理は本当はいつからでも良いのですが、先延ばししすぎると故人の家に火災が起きたり犯罪に巻き込まれる心配があります。そのため遺品整理は長期間放置しないで、ある程度の期間内に済ませましょう。

遺品整理は自分でするか、または専門業者に頼むことも可能です。それぞれの注意点やメリットなど考えて、遺品整理をどう作業するか決めて実行してみてください。