家庭で不要になった家具や家電製品の処分に、不用品回収を利用したことがある人は多いかと思います。そこで今回は、不用品回収を無料で行うことができるのかについて紹介します。
さらに、違法な不用品回収業者を見分けるポイントやよくあるトラブル、不用品を安く処分する方法などを紹介するので、是非参考にしてください。
不用品回収を無料で行うことはできるか?
要らなくなった家具や家電製品を引き取ってくれる不用品回収業者。そもそも無料で回収することができるのかについてまとめました。
処分するなら料金が必要
不用品を無料で回収しますといったアナウンスを一度は耳にしたことがあるかと思います。しかし、不用品は基本的に無料で処分することはできません。
家庭から出た不用品を回収して、ゴミとして処分するにはお金がかかります。これは、自治体でも不用品回収業者でも同じです。
さらにテレビや冷蔵庫、エアコンやパソコンなどの電化製品の場合だと、回収して処分するのに別途リサイクル料金が必要になります。
無料の不用品回収業者は違法?
先ほど紹介したように、不用品を処分するのには基本的にお金がかかります。しかし、不用品回収業者によっては「無料」とうたっている場合もあります。その場合は違法なのかどうかについてまとめました。
スピーカーを積んだ不用品回収車の多くは違法
家庭から出た不用品を回収するのには、「一般廃棄物処理業許可」というものが必要となります。
しかし、街中でスピーカーを積んだ不用品回収車の多くはこの免許を持たずに営業しているため、違法の場合が多いです。
中には、回収した不用品を不法投棄している業者の可能性もあります。不法投棄は、処分した人だけの責任ではなく、依頼した人も共犯となります。
無料という言葉につられて、つい利用してしまうという人もいるかと思いますが、この場合は違法の業者の可能性が高いので、利用する前に許可があるかを確認しましょう。
無料の不用品回収業者のしくみとは?
無料の不用品回収業者は、不用品をお金に替える必要があります。それには、主に次のようなしくみがあります。
リサイクル販売する
無料で不用品を回収する業者は、リサイクル販売している場合が多いです。回収した不用品をきれいにして販売することで、お金に替えるしくみとなっています。
不要になった冷蔵庫や洗濯機などの大型家電製品は、まだ動くものだと古くても需要があります。
他にも、テーブルやソファ、ベッドなどの家具も安く購入できると、一人暮らしを始める学生や生活保護の世帯などが買い求めています。
このように、無料で回収した不用品は一部の人に需要があり、その人たちに売却することで利益を得られるというわけです。
海外に輸出する
リサイクル販売をする他にも、海外に輸出するという方法でお金に替えるしくみの業者もあります。
特に日本製の家電製品は壊れにくいというイメージもあり、海外では高値で取引きされることも多いです。
新しい家電製品を買い替えたり、引っ越しの際に処分したりするなど、壊れていなくても処分する場合があるかと思います。
このように、まだまだ使用できるのに不用品として回収されたものが利益を生み出すというわけです。
しかし、先ほど紹介したスピーカーを積んだ不用品回収車業者の場合は、海外に不法輸出している可能性が高いです。利用する際は違法業者でないか確認してから利用しましょう。
他のサービスと合わせて回収してもらう
不用品回収業者の中には、不用品を回収してくれるだけでなく、引越しやリフォーム、部屋の片付けなどのさまざまなサービースを提供しているところもあります。
不用品の回収自体は無料ですが、それ以外のサービスが有料になっているというしくみです。
利用できるサービス内容は、その業者のホームページで確認できます。また、利用の相談も無料で行っている業者も多いので、気になる場合は気軽に相談してみてください。
違法な不用品回収業者を見分けるポイント
こちらでは、違法な不用品回収業者に引っかからないための見分ける3つのポイントを紹介します。業者を利用する前にはこれらのことをチェックしておきましょう。
事前の見積りで料金をチェック!
不用品回収業者には、事前に見積りを依頼して料金をチェックしておくのをおすすめします。
見積もりは、業者に電話して依頼することはもちろん、パソコンやスマートフォンでも手軽に行うことができます。
回収する不用品の量は、実際に見なければ料金の算出が難しいのですが、きちんとした不用品回収業者ならおおまかでもかかる料金の提示はしてくれます。
それが、まったく料金の提示をしない業者だと違法の場合が多いため利用は避けましょう。
許認可を受けているかチェック!
「一般廃棄物収集運搬業」の許可を役所から得た業者のみが不用品を回収することができます。
この許可を得た業者は、不用品を回収する際に使用する車体に許可番号を表示する義務があります。
違法な不用品回収業者かどうか見分けるには、この許可番号が表示してあるかをチェックするとよいでしょう。
もし、許可番号がどこにも見つからない場合は、違法の業者である可能性があり、許可なく回収すると違法で罰せられます。
知らないとはいえ、不用品の回収を頼んでしまうと依頼した人も共犯となるため、利用しないように気をつけましょう。
業者情報を開示しているかチェック!
違法で不用品回収をしている業者の場合は、社名を伏せて活動していることが多いです。そのためまずは、回収車に社名が書いてあるかをチェックしましょう。
他にも、不用品回収のチラシを配ったり、街中をスピーカーで宣伝して回ったりしている場合は、業者の所在地や固定の電話番号があるかもしっかりチェックしておきましょう。
これらの業者情報が開示されていない場合は、違法業者というケースが多いため利用はやめましょう。
違法な不用品回収業者を利用した際のよくあるトラブル
不用品回収会社とのトラブルの多くは料金にまつわるものです。特に多いのが以下のようなケースなので、利用する際はこれらのことがないように十分に気をつけましょう。
無料とうたっているが無料でなかった
無料で不用品を回収すると言いながら、実際に引き取ってもらう際に料金を請求される場合があります。
このトラブルは、スピーカーを積んだ回収車が家の前を通りかかったところを引き止めて利用するケースに多いです。
よくあるのが、自宅から不用品を回収車に積み込んだ後に、業者から大きな物が有料となり、さらに積み込み代や運搬代がかかるのだと言われ、料金を請求されるというケースです。
ひどい場合だと、払わないと詐欺で警察を呼ぶとまで言う業者もいます。
この場合は、振り込みを希望するなどと伝えて、料金をその場で支払わないようにしてください。支払いまでの時間を作っている間に、消費者センターなどへ相談しましょう。
回収後に追加料金を請求された
不用品回収業者のチラシを見て、不用品の引き取りを依頼をした場合、事前見積もりよりも高額の料金を請求されるといったトラブルも起こっています。
中でも多いのが、自宅まで回収に来てもらい、不用品の積み込みが終わった後に高額請求されるケースです。
大きな物や数が多い場合、後に引き下がることができないという心理を逆手に取るといった悪質な業者もいます。
このようなトラブルを避けるには、事前の見積もりで処分を依頼する不用品の量を伝えて、その場合にかかる料金も確認しておくのは大事です。
さらに、追加料金はかからないかもきちんと確認しておくようにしましょう。
安く不用品回収してもらう方法とは?
不用品を回収してもらうにはお金がかかりますが、なるべくなら費用は抑えたいと思うのは当然です。
そこで、できるだけ安く回収してもらう方法もあるので紹介します。
数社に見積もりを依頼して比較する
安く不用品を回収してもらうには、事前に複数の不用品回収業者に見積もり依頼しておき、その中から安いところを比較して決めるのがおすすめです。
電話はもちろん、メールでも気軽に見積もり依頼ができるので、条件にぴったりの業者を簡単に選ぶことができるでしょう。
不用品を分別しておく
不用品の数や種類が多い場合は、事前に分別しておくだけで料金を約2割抑えることができます。
不用品は、袋詰めしておいたり持ち運びやすいように紐で縛っておいたりするのがよいでしょう。
これらの準備をしておくことは、業者の負担も軽減されて値引きの交渉をしやすくなるといった狙いもあります。
できることは自分でやっておくことも、安く不用品回収してもらう方法としてはおすすめです。
オプションはなるべく利用しない
不用品を回収する際、特別な作業にはオプション料金というものが追加されます。
例えば、2階以上の場所から階段を利用して運び出す場合には「階段料金」がかかります。
他にも、組み立て式の家具などの場合は「解体料金」が別途オプション料金として追加されます。
そのため、不用品を屋外に運び出しておいたり、事前に家具は解体しておりたりすることで費用を抑えることができます。
まとめ
今回は、不用品回収の料金が無料の場合についていろいろと紹介してきました。
不用品は無料で回収するとうたっている業者は、違法な業者ということが分かりました。
このような違法な業者を見分けるには、役所から不用品回収の許可を得た業者かどうかというのがポイントです。
また、不用品回収の料金は、事前の準備次第で抑えることができるというのも覚えておきましょう。