「繰り越した通帳をとりあえず保管しているけど、いつどのように処分したら良いの?」と悩みながらも処分しにくくて困っている方も多いでしょう。通帳は、家計管理や財産管理、預金残高などお金の出入りがすぐに分かるものだけに、そのまま普通のゴミと一緒に捨てることはできません。また、名義人が亡くなった後に見つかった通帳は、早々と処分してしまうのは避ける方が良いケースもあるので注意が必要です。
- 古い通帳を安全に処分するための手順!
- 古い通帳を保管しておく期間はどれくらい?
- 古い通帳の廃棄で気をつけるべきポイント!
この記事を読んでもらうと、古い通帳を安全に確実に処分する方法が分かります。どれくらい保管をしておけば、廃棄をして行けばよいのかを把握してもらうと一定期間を経た通帳は廃棄するという自分なりのルールが定着していくでしょう。大切なお金の管理がわかるものだけに、廃棄する際には気をつけておくべきポイントを抑えた上で適切に進めて行きましょう。
古い通帳を処分する手順
とりあえず廃棄できなくて保管している通帳が、何冊かある家庭も多いでしょう。まず、古い通帳を処分する手順をご紹介します。
銀行で通帳の廃棄処分はしてくれない
銀行では、繰り越した通帳は穴を開けたり使用済み印が押されたりするので古い通帳だという判断は一目瞭然です。しかし、繰り越しした通帳の廃棄処分は、銀行でシュレーダーにかけると言ったサービスはしてくれません。個人情報や生活にまつわるお金の出入りが記載されているので、自分で責任を持って処分をするものとされているからです。
個人情報をマジックで塗りつぶす
通帳に記載されている住所や氏名、口座番号、届出印の印影は黒い油性マジックでまず塗りつぶしておきましょう。届出印が省略されていない通帳は、どの印鑑を使っているのかが分かり確かに便利ですが、もし、紛失した際には通帳と印鑑で悪用されてしまう可能性もあるので廃棄する際にも注意が必要です。
- 塗りつぶしておけば万が一目に触れても判読できない!
通帳をばらす
次に、通帳をばらします。通帳の中央部分から広げて1枚ずつ引っ張れば、意外と簡単にばらせるのです。
- 通帳のままよりもより安全に廃棄できる!
ハサミやシュレッダーを使う
そして、シュレッダーにかけます。シュレッダーが無くてもハサミで切れば問題ありません。
- 通帳の原形をとどめないのでより安全に廃棄できる!
燃えるゴミとして処分する
細かくして紙屑になった通帳は、燃えるゴミに入れて処分をします。ゴミ袋を収集場所に出した時に人目に触れないように透けない袋に入れるか紙で包めば、なんら問題ありません。
- 生活ゴミと一緒に普通に捨てても大丈夫!
小分けにしてゴミに入れるとさらに安全
もっと念を入れて処分するなら、細かく紙屑になった通帳を小分けにしてゴミ袋に入れればさらに安全です。
- 通帳の原型をとどめていなく小分けにしているので万全!
通帳を保管しておくべき期間の目安
古い通帳は、どれくらいの期間を目安に保管しておけば良いのでしょうか?
繰り越した通帳の場合
繰り越しした通帳は、家計に直接関係ないものであればすぐに処分しても差し支えありません。もし、取引の状況を知りたい場合には取引証明書を銀行に申請すれば発行してくれます。手数料はかかるものの、必要な時には申請できるので便利です。
一般的には、生活して行く上での家計管理に使用している通帳が多いと考えられるため、1~2年程度の金銭の状況が分かる通帳は残しておくのが賢明です。
一方、事業用の通帳は経理の関係上、7年分は保管しておきましょう。
使用済み通帳を再発行することは出来ません。 が、取引明細書と言われる、口座の動きが全て記載されている書類を発行出来ますよ! 取引のある銀行へ、通帳、届出印、一応本人確認書類を持参して、申し込み手続きをして下さい。 手数料が掛かります。銀行によりますが、一通840円程度。古い明細は都度別途掛かります。 どんなに古くても取り寄せることが出来ますので、大丈夫ですよ!
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故人の通帳の場合
すでに故人となっている場合には、通帳を早々と廃棄してはいけません。故人の財産やこれまでの金銭の流れが記録してある重要なものだからです。
相続や税務処理などすべて終わるまで廃棄しない
相続税の申告が必要な場合や故人が事業をしていて税制上で処理が終わるまで保管が必要な場合もあるので、通帳があれば過去の入出金も確認しやすくなります。本当に故人の通帳を捨てて良いのか悩んでいる場合には、知識が豊富な税理士へ相談をするのもおすすめです。
すでに故人の通帳を処分してしまった場合は、銀行で取引証明書を発行してもらえますが時間も手間も手数料もかかり、相続や税務処理の完了がさらに遅れてしまうでしょう。
故人の通帳の処分は、すべて手続きが完了してから行いましょう!
通帳の廃棄で気をつけておくべきポイント
繰り越した通帳がいくつもあるものの、すぐに捨てるのは戸惑いがありますね。何かの時に必要になるかもしれないと思って保管しておくと、何冊もあって必要な通帳を取り出す際に見つかりにくくなってしまいます。お伝えした通帳の廃棄を進める前に、気をつけておくべきポイントに目を通しておいてください。
廃棄しないままでいると流出のリスクがある
繰り越しした通帳や過去の通帳を必ず捨てなければならないのかと言えば、故人の生活の記録としては残しておいても問題ありません。たとえば、苦労して貯めたお金の記録であれば当時のことが思い出されるでしょう。しかし、一方では残しておくことのリスクがあります。古い通帳の盗難や紛失は、物として残っている限りゼロではありません。その結果、個人情報が流出する危険性もあるわけです。
個人情報を流出させないようにする
通帳の保管期間の目安を意識して、不要になったものから廃棄をしていくのがおすすめですが、個人情報の流出には注意しておかなくてはなりません。直接、不正にお金を引き出される可能性は高くないにしても、個人情報がいったん流出してしまうと取り返しのつかない事態にもなり兼ねません。
紙の通帳から銀行のアプリへとネットに移行されるようになりましたが、まだまだ広く浸透しているわけではありません。ネット上に通帳のデータはしっかりと記録されているので、もし紛失した場合でも対応は可能です。
ペーパーレス化への移行も進んでいる反面、やはり通帳の扱いの方が慣れているという方も多いでしょう。捨てる際には、古い通帳に記載されている個人情報の流出を避ける廃棄を確実に行ってください。
最新の記帳を済ませてから処分する
古い通帳が出てきた際に、直近まで使っていたものではないものなら最新の記帳を済ませてから処分を考えましょう。自分が持っている通帳でも数が多い時には、お金の出入りの管理が把握できていないこともあり得るためです。また、故人の残した通帳ならなおさら長い間記帳が滞っていたものもあるかもしれません。残高の有無だけではなく既に解約している口座もあるかもしれないので、まずは記帳をしておきましょう。
もし、何年も記帳がされていない場合には、個別の取引記録が記帳されるのではなくまとめて出金額や入金額が記録されるようになります。
古い通帳は確実に不要なのか確認をしてから処分を
繰り越した通帳で、家計管理や税務上で確認がもうすでに終わっているものは、処分をしておく方が賢明です。ご紹介した方法なら、何十冊も保存している場合は別ですが数冊程度ならそれほど時間もかからず処分ができます。とりあえず保存していた古い通帳をこの機会に確実に廃棄しておくようにしましょう。
繰り越しした通帳を取っておくのは、スペースを占めるデメリットがあるだけではありません。数が多いばかりに、通帳の保管にストレスがかかり続けてしまうわけです。古い通帳は、要らなくなったら確実に処分をしておけば現在使っている通帳をすっきりと出し入れもしやすくなります。