遺品整理

遺品整理業者に特殊清掃も依頼できる?どんな作業をするのか料金相場など要チェック

遺品整理業者は遺品の整理作業をお願いできますが、特殊清掃を依頼することもできるのでしょうか?故人の死因によって室内の特殊清掃が必要になることもあるので、遺品整理業者に特殊清掃も依頼できるなら別々の業者を探さずにすみます。

今回は遺品整理業者に特殊清掃も依頼できるのか、特殊清掃はどんな作業をするのか料金相場はどのくらいなのかをご紹介していきましょう。

遺品整理業者に特殊清掃は依頼可能

状況によって故人の遺品整理を業者に任せる他にも、故人の室内の特殊清掃を業者に依頼しなくてはいけないことがあります。そんな時には遺品整理業者に遺品整理の作業と一緒に、特殊清掃の作業をすることも可能です。

遺品整理業者は特殊清掃も行う

遺品整理を行う業者の多くは、兼業で特殊清掃の仕事もしています。遺品整理業者が特殊清掃も兼ねていると聞くと意外に思うかもしれませんが、元からすると遺品整理の作業は特殊清掃の一部に含まれていたので兼業していても不思議ではないのです。

特殊清掃が必要となる現場は周りにある物に強い臭気がしみ込みやすいので、業者は消臭作業のため臭気がついている物をまず整理します。遺品整理と特殊清掃を兼業している業者が多い理由は、特殊清掃の中に遺品を整理する作業も入るからになります。

遺品整理と特殊清掃を兼業している業者ならセットで依頼でき、別々の業者にお願いするよりも手続きが楽になり費用も抑えられます。

遺品整理と特殊清掃セットの依頼は特殊清掃が先

遺品整理業者に特殊清掃もセットで依頼することなると、遺品整理の作業より特殊清掃の作業を先に行います。特殊清掃を行う室内は汚れがひどかったり虫が発生していることが多いため、室内に入って作業ができるように一次的な処理が必要です。

流れとしては遺品整理の作業をする前に室内の汚れている部分を清掃し、虫が発生している元を探して虫を除去し簡単に部屋の臭気を消臭します。遺品整理は特殊清掃の第一段階を終えた後に、室内の遺品を消臭する作業も兼ねて片づけていきます。

遺品整理と特殊清掃がセットの作業は基本的に特殊清掃が先となるので、見積もりする際に業者が特殊清掃を先に行っているか聞いておきましょう。遺品整理の作業を特殊清掃より先にしていると回答する業者は、きちんとした知識があるか不安があるので正式に依頼しないことをおすすめします。

遺品整理業者に特殊清掃の依頼が必要となるケース

遺品整理業者に故人の遺品整理だけでなく特殊清掃の依頼も必要となるのは、一体どんなケースなのでしょうか。故人がどのような亡くなり方をしたら必要なのか分かっておくと、いざとなった時に慌てたりすることがありません。

故人が孤独死や自殺した時

故人の死亡理由が孤独死や自殺といった時は、故人の亡くなられた現場が遺品整理業者へ特殊清掃を依頼しなくてはいけないような状態になっています。

孤独死は病気で亡くなった後に周囲に気づかれず時間が経ってようやく発見されることがほとんどなので、故人の遺体が腐敗してしまい室内の壁や床に汚れがついてしまいます。自殺だと室内の現場に血痕がついているなど孤独死も同じなのですが、こういった状況だと素人では対応しきれません。

故人が住んでいた室内で孤独死や自殺したケースにおいては、現場を原状回復させるには遺品整理業者に特殊清掃してもらうことが適しています。故人の住んでいた家が賃貸の場合は次の人に貸すために、室内をキレイな状態に戻すよう大家から求められるので専門業者の力が特に必要です。

孤独死や自殺のケース以外にも故人が自宅で不幸にも事故死してしまったケースや、故人の家が物の溢れかえったごみ屋敷状態になっているケースも特殊清掃の依頼が必要になることがあります。

夏場は特殊清掃の依頼が取りにくい可能性がある

遺品整理と特殊清掃を兼業している業者は特殊清掃の依頼を年中で受けつけていますが、夏場の時期だけは依頼を受けてもらえないことがあるかもしれません。夏場は気温が高く体への負担が大きいため孤独死の件数が上がり、遺品整理業者への特殊清掃の依頼が増えやすくなるためです。

さらに夏場は食べ物が腐りやすくなる時期でもあるので、孤独死や自殺された故人の遺体が発見されるまでに早く腐敗してしまいます。故人の遺体の腐敗レベルが進むに比例して室内の状態も悪化していき、特殊清掃の作業に時間がかかるようになり業者側も依頼件数を抑えなくてはいけない状態になります。

夏場の時期については遺品整理業者に特殊清掃の依頼を断られる可能性が高いため、夏場に依頼することになった時だけは特殊清掃のみを扱う専門業者の利用を検討しましょう。

遺品整理業者に特殊清掃を依頼する際の料金相場

遺品整理業者に特殊清掃を依頼する際の料金相場は、依頼される内容によって違ってきます。特殊清掃も依頼するといくら必要になるのか、料金相場について解説いたします。

料金はどのくらい作業するかで決まる

遺品整理の料金は主に間取りと作業にあたるスタッフの人数分で決まりますが、特殊清掃は作業内容ごとの料金が合算されて決まります。どんな作業をどのくらい頼むのかで最終的な料金は変わるので、最終的な料金がいくらになるかはそれぞれで違うのです。

遺品整理業者が設定している特殊清掃の料金は、大まかに次のような金額になります。

作業内容料金相場
スタッフの人件費20,000円
害虫の駆除作業10,000円
汚物の撤去作業20,000円
除菌・消臭剤などの散布作業10,000円
床の清掃作業30,000円
浴室の清掃作業 30,000円
畳の撤去作業 1枚につき3,000円
オゾン脱臭作業 1日につき30,000円

遺品整理業者の中には特殊清掃と遺品整理をパック料金として設定しているのですが、細かく作業内容を指定したい時は作業ごとに料金を設定している方が良いでしょう。

駆除する害虫が多かったり室内の汚染範囲が広くなると、業者が提示する料金が相場より高くなってしまいます。

特殊清掃の作業内容について

遺品整理業者に特殊清掃をしてもらう時の作業内容の流れは先にご紹介しましたが、特殊清掃の一次処理を先にしていきます。その後に遺品整理を行い室内にある物を片づけて、最終的な処理をすることになります。

一次処理の作業

  • 害虫を踏んだりしないよう注意しながら、室内にいる害虫を駆除する
  • 汚染された部分をチェックして、そこを撤去してから汚れた部分をキレイに清掃する
  • 室内にしみ込んだ強い臭気を一度消臭する

遺品整理の作業

  • 遺品をチェックして貴重品、廃棄物、リサイクル品に分別する
  • 室内にある汚れた物や家財など全て室外に搬出し、次の作業をしやすいようにする

最終的な作業

  • 室内に散らばっている汚染部位を撤去して、汚れた部分のコーティングなど含めて清掃する
  • 室内の臭気をさらに消臭するため、家の各室にオゾン脱臭を行う
  • 室内がキレイになっているか臭気がしないかチェックして、作業した室内を依頼者に引き渡す

遺品整理業者に特殊清掃を依頼する際の注意点

遺品整理業者に特殊清掃を依頼する際は、業者が特殊清掃に本当に慣れているか、請求される料金や作業に関してきちんとしているか注意しましょう。注意点を抑えて遺品整理業者を選べば、安全に特殊清掃を任せることができます。

遺品整理業者に特殊清掃を依頼する際の注意点は、以下の通りです。

  • 遺品整理業者が特殊清掃をどのくらい経験しているかの実績データがあるか
  • 遺品整理・特殊清掃の両方で口コミ評価が高いか
  • 特殊清掃の依頼者は事情があるケースも多いので、業者は依頼者の情報を漏らしたりしないか
  • 見積もりで提示した金額以上の料金を請求されたりしないか
  • 特殊清掃の道具は性能が良い物を使っているか
  • 特殊清掃が完了するまでにどのくらいかかるのか

遺品整理業者に特殊清掃を依頼しなければいけないケースは、依頼者も大変な状況に置かれていることが多いです。

そんな時は忙しさや精神的な疲れの影響で判断力が鈍りますが、安心して仕事を任せられる業者を見つけるために注意しておくことは忘れずにチェックしましょう。

まとめ

遺品整理業者に特殊清掃も依頼することは可能なので、まとめてお願いしましょう。遺品整理の特殊清掃は故人が孤独死や自殺した時に依頼が必要ですが、夏場は特殊清掃の機会が増えるため依頼が取りにくくなるかもしれません。

特殊清掃が求められる現場は室内が素人では処理できない状態のため、プロの業者に依頼して原状回復してもらうことがおすすめの方法です。依頼しようか検討している遺品整理業者が特殊清掃を本当にできるのか見極めて、遺品整理と特殊清掃の両方を頼むようにしましょう。