遺品整理を業者に依頼すると、料金はいくらくらいかかるでしょう。それに依頼する業者が信頼できる相手か、どうチェックすれば良いかも気になります。
今回は遺品整理を依頼するとかかる費用の相場、信頼できる良い業者のおすすめな選び方など紹介いたします。遺品整理について悩まれている人は、業者に依頼する参考にしてください。
間取りによる遺品整理の費用相場
遺品整理業者に依頼すると最終的な費用は色々な要素を含めて決まりますが、基本的な費用相場は間取りから算出されています。遺品整理の作業を依頼される方の住宅はワンルームマンション・アパートであったり、ファミリー向けのマンションや一軒家であったりと部屋の広さは様々です。
遺品整理業者が依頼を受けて作業するにしても、部屋の間取りによって作業に必要なスタッフの人数やかかる時間も全く違ってきます。そのため遺品整理業者は大まかな費用相場を、依頼される現場の間取りによって決めているところも多いのです。
間取り1R～1DKの遺品整理の費用相場：30,000円～120,000円
この間取りは一人暮らしされている方が多く作業する場所も広くないので、スタッフ1～2名で行うので費用は安めとなります。ただし、部屋の中に物が多く作業時間や人員がもっと要るようなら、追加料金など加えられてもっと費用がかかる可能性もあります。
間取り1LDK～2LDKの遺品整理の費用相場：70,000円～300,000円
この間取りになると夫婦や家族で住まわれている方が多く作業する場所も広くなり、室内にある作業対象となる遺品の数も増えていきます。そのためスタッフの数も2名～5名体制となり作業時間もかかるので、遺品整理の費用相場も高くなります。
間取り3DK～4LDK以上の遺品整理の費用相場：150,000円～600,000円
3DK当たりの間取りになると室内が広いマンションや一軒家となるので、それだけ作業するのも大変になり人員と時間が必要となり費用がかなりかかります。遺品整理の費用相場は、人件費がどれだけかかるのかが料金にも反映されます。
遺品整理の料金はどのようにして決まる？
遺品整理の基本料金は間取りによるところが大きいですが、その他の要素も費用相場を決める材料となります。間取り以外に遺品整理の料金相場を決める要素となるのは、作業の手間や業者が作業をスムーズにできる環境かなどです。
作業にかかる日数
遺品整理を終えるまでの期日に余裕がない場合の依頼だと、料金相場は高く設定されます。至急の依頼ですぐに遺品整理作業を完了させなくてはならなくなると、業者はスタッフを多めに確保しなくてはいけません。遺品整理の作業を行うスタッフが増えると人件費がかかるので、料金相場も高くしなくてはならないのです。逆に作業完了の期日までに余裕がある依頼だと、料金相場は安めとなります。
片づける遺品の量
遺品整理で不要となった物は廃棄やリサイクルしなくてはいけないので、不要品として片づける遺品の量がたくさんあると手数料などかかり料金相場にも関係していきます。遺品整理で出た不要品は依頼者負担となるため、業者に処分してもらう遺品の量が多いと基本料金に上乗せされます。
故人の住宅環境
遺品整理する故人の住宅が高層階で移動に時間がかかったり、エレベーターのないマンションだったりすると料金相場は高くなります。遺品整理は回収などでスタッフが住宅を何度も出入りする場合があるので、移動時間が長くなると作業自体の効率も落ち時間がかかります。遺品整理の料金相場はスタッフの労働時間にもよるので、作業効率が良くない住宅環境での依頼は料金が上がりやすいです。
駐車できる場所があるか
遺品整理作業では不要品やリサイクル品を回収するためにトラックが必要なので、作業する建物の近くに駐車できる場所があるのが良いです。もし、近くにトラックを駐車できる場所がなく遠くに駐車することになれば、移動時間の関係で料金が高くなる可能性があります。建物とトラックの往復に時間がかかると作業時間もかかるため、「故人の住宅環境」と同じ理由で料金設定が高くなります。
遺品整理業者に依頼するとしてもらえる作業
遺品整理業者に依頼すると、どのような作業をしてもらえるのでしょう？気になる作業内容について、簡単に解説いたします。
遺品の分別と処分
遺品整理業者は遺品で残しておく物、不要品、リサイクル品と、故人の室内にある物を丁寧にチェックして分別してくれます。遺品整理業者は廃棄物取引業者も兼ねているので、不要品となった物も処分してもらえます。遺品整理の分別は基本的に依頼者立ち会いで依頼者に確認しながらしますが、立ち会いができない場合でも分別した遺品をリスト化して依頼者が確認できるようにしています。
不要品買取とリサイクル
全ての遺品整理業者がしているわけではないですが、古物商としての認可を受けている業者だと遺品整理で出た不要品の買取をしてくれます。依頼者が手数料を負担すればリサイクル品の回収もしてくれるので、自分たちでリサイクル券を買って対応せずに済ませられます。
仏壇や人形の供養
遺品の中でも仏壇や人形は不要であってもそのまま処分することにためらいがありますが、遺品整理業者がこうした遺品を供養するサービスも行っています。魂が宿るとされる仏壇や人形に適した供養方法をしてもらえるので、依頼者も安心して任せることができます。
室内の掃除
遺品整理の分別と回収作業が終わったら、汚れた室内の掃除もしてくれます。床も隅から隅まできれいに拭いてもらえるので、作業後は室内が清潔な状態になっています。事前にお願いしておくと、庭やベランダの掃除もしてもらえる場合があります。
デジタル遺品のデータチェック
パソコンや携帯に故人の大事なデータが残っていることも多いので、遺品整理業者の中にはデジタル遺品のデータチェックするサービスを行うところが増えてきています。データチェックを担当するのは知識のあるプロなので、パスワードなどの解除も可能です。
遺品整理の費用相場より安くしてもらうには
遺品整理の間取りによる費用相場について紹介しましたが、工夫すれば相場よりも安くしてもらえるチャンスがあります。遺品整理業者への依頼料金は高めなので、少しだけでも負担を抑えたい人は試してみましょう。
遺品整理業者に頼む遺品を少なくする
遺品整理の料金は作業してもらう遺品の量にもよるので、作業を頼む遺品の量を少なくします。業者に依頼する前に自分であらかじめ遺品の分別をしておくと、作業を頼みたい遺品の量を減らせます。分別は一人でやろうとすると時間がかかるので、する場合は誰かに頼んで手伝ってもらうのがおすすめです。
遺品の買取依頼もする
遺品整理業者は古物商の認可を受けているところなら買取してくれるので、遺品の買取依頼もできる業者を選んで作業してもらいましょう。遺品の買取依頼もしておくと値段がつく場合に、料金から買取金額分を差し引いてもらえます。デメリットとしてはリサイクルショップの買取の方が高くなることがあるので、気になる人は業者に頼む前にリサイクルショップに鑑定してもらってみてください。
見積もりをして相談する
遺品整理業者は訪問見積もりをしてもらえるところが多いので、正式に依頼する前にいくつかの遺品整理業者に見積もりしてもらいましょう。見積もりで出た料金金額など比較して、業者と値段の相談をすると安くできる可能性があります。他の業者から出た見積もり価格を引き合いに出すと、遺品整理の費用相場より多少料金を安くしてくれることがあります。
遺品整理業者を選ぶ時の注意点
遺品整理業者を選ぶ時は費用を抑えたいからといって、相場よりも安すぎる料金設定をしている業者は避けるようにしましょう。確かに遺品整理を業者に依頼すると何万円もかかりますが、遺品整理はプロでも労力がいる大変な仕事なので料金が高めなのは仕方ない部分があります。
遺品整理業者で相場よりも安い料金で集客しているところは、人件費削減で利益を出している場合が多いです。気力と体力が必要な仕事なのに安価で働かされている側は、モチベーションが低くなり作業もおざなりになりかねません。料金は働く人の労力と比例することも踏まえて、料金が安すぎる業者は選ばない方が良いでしょう。
故人の大切な遺品を取り扱ってもらうので、整理作業を依頼する業者は仕事ぶりが信頼できるところがおすすめです。スタッフのことも考えて料金設定している業者はスタッフの仕事もきちんとしているので、遺品整理は相場の料金設定に近い業者に依頼する方が安心できます。
遺品整理前に故人に失礼のないよう形見分けをしておく
遺品整理は故人の遺した物を処分することにもなるので、故人へのマナーを気にするなら遺品整理前に形見分けしておくのが良いでしょう。故人が大事にしていた遺品を整理前に分けておくことで、遺品整理の作業が気分的にしやすくなります。
故人の形見分けは時期的に四十九日の法要後などが適切とされているので、法要で故人の親族や知人が集まった際に形見分けしてはいかがでしょうか。故人の遺言状があれば内容に従って、故人が渡してほしいと願った遺品を名指しされている人に譲渡します。遺言状などなければ、一同で話し合い形見分けを行います。
形見分けのマナーとしては形見分けする遺品は、白い紙などに包んで「偲び草・遺品」など表に記して手渡すのが一般的です。遺品の形見分けは目上の方に対してするのは失礼とされているので、事情で形見分けする場合は相手に相談して話を通しておきましょう。
良い遺品整理業者の選び方について
遺品整理の依頼は良い遺品整理業者を選びたいですが、失敗しないためには業者について細かくチェックを行ってください。良い業者は対応などに不備などなく、利用した人からも高い評価を受けています。
現場を見て見積もりしてもらえるか
大半の遺品整理業者は依頼者の元に訪問して、現場の状況を見て見積りを行います。訪問での見積もりをしないで済まそうとする業者は、後々にトラブルを起こす可能性が高いです。実際に現場を確認して見積もりしてくれない業者は、選択肢から外してしまいましょう。
見積もり書類の内容はしっかりしているか
見積もり書類で料金の内訳が細かく書かれているか、忘れずにチェックするようにします。内訳など適当な内容になっていると、遺品整理当日になってトラブルが起きたり違法に追加料金を請求されるかもしれません。
遺品整理士がいる会社か
遺品整理業者の世界では「遺品整理士」という民間資格があり、この資格を持っている遺品整理業者はプロとして信頼できる業者です。遺品整理士の資格は業務上の違反を行うなどすると資格が抹消されるので、資格を持つ人は正しい働き方をしています。良い遺品整理業者を選び方の基本として、遺品整理士の資格を持っているかは絶対に確認しましょう。
スタッフのマナーは良いか
電話や見積もりの時のやり取りで、スタッフの挨拶や話し方を見てマナーが良いか判断しましょう。スタッフのマナーが悪い業者だと仕事ぶりも不安があるので、大事な遺品を任せるのは危険です。
遺品整理業者としての認可を受けているか
遺品整理は一般家庭からの依頼が主となるので、遺品で出た不要品を処分するのに「一般廃棄物収集運搬業」の認可が必要となります。この認可を受けずに一般家庭から出た不要品を処分するのは違法です。遺品整理業者として適した認可を受けている業者を選び、認可のない業者は違法となるので避けてください。
利用者からの評価が良いか
インターネットサイトの口コミサイトを見ると、遺品整理業者を利用した人の評価を見ることができます。気になる業者が利用者からの評価が良いか見て、依頼する判断材料にしましょう。評価が良い業者は仕事も丁寧なので、信用できる業者です。
遺品整理の依頼は複数社に見積もりして決める
遺品整理は故人が亡くなったら遺族がしなくてはいけない作業ですが、やはりプロにお願いする方が早く片づけられます。遺品整理業者は一つのところにすぐ決めないで、複数社に見積もりして決めるのが一番です。
これまでに紹介したことを参考にしながら、見積もりを利用して信頼できる業者を決めてみてください。遺品整理業者で何社か見積もりしてもらうと、良い部分や気になる点など見つけやすくなります。
まとめ
遺品整理を業者に依頼すると基本的な部分は間取りで決まり、その他の色々な要素を含めて最終的な料金が設定されます。遺品整理の費用相場を見ると決して安くないですが、依頼すると様々な作用をお願いすることができます。
料金が高いと思ったら多少安くできる方法もあるので、実際に試して業者と交渉してみましょう。ただし、遺品整理の費用相場より安すぎる業者は不安要素があるので、依頼しない方がおすすめです。
良い遺品整理業者をしっかり選んで、大事な故人の遺品の整理を手伝ってもらいましょう。
