故人の遺品の中に必ず衣類は含まれますが、全て捨ててしまうのは心苦しさがあります。故人の遺品整理で衣類はどう処分するのが良いのでしょうか?
今回は遺品整理での衣類の正しい処分方法や注意点などご紹介しますので、遺品である衣類の扱い方に困った際の参考にしてみてください。
遺品整理前にエンディングノートに衣類について指示がないか見る
遺品整理前に故人の書いたエンディングノートや遺言書があれば、そこに衣類について指示があるかもしれないので中身を確認しましょう。人によっては高価な着物やスーツを誰かに譲りたいという希望があるため、エンディングノートや遺言書の中に書き遺している場合があります。
エンディングノートなどには遺品整理に際して形見分けの指示だけではなく、要らない衣類の処分方法についても書き遺しているかもしれません。故人の意向があるのなら遺品整理の衣類は、それに沿って進めた方がトラブルが起きないでしょう。
遺品整理でまずは衣類を残す物・捨てる物にざっくり分ける
遺品整理を衣類の処分も含めて業者に依頼する場合でも、衣類は自分たちで残す物と捨てる物にざっくり分けておくと遺品整理の作業を進めやすくできます。
衣類の仕分けを全て業者任せにすると、故人が誰かに譲るように指示した衣類が不要品に紛れ込んでしまうことなどあるので、遺品整理の衣類の仕分けは簡単にでもしておきましょう。
形見分けする衣類は先に分けておく
遺品整理で衣類の仕分けをする時に故人が誰かに譲るように指示があった服や、遺族が故人を偲ぶため手元に残しておきたい服は、形見分けする衣類として先に分けておきます。形見分けする衣類を他の衣類から分けてしまうと、衣類の分別の判断も楽になり作業が捗りやすいです。
形見分けは遺族間で行う以外にも、故人の友人知人に分けることができます。葬式や四十九日で人が多く集まった時に故人の衣類の仕分けをすれば、形見分けする服を遺族以外の人たちにも渡せます。
スーツやブランド系の服は取っておく
仕立ての良いスーツやブランド系の服は中古品でも欲しがる人が多いので、後で売却などするために取っておきます。価値の高いスーツやブランド系の服かの判断がしにくい服の場合は、プロにまとめて査定してもらえば分かるので残しておくのがおすすめです。
遺品整理で出た衣類の買取も遺品整理業者にお願いでき、買取してもらえた分は料金から差し引かれるので経費削減ができます。ただし、スーツやブランド系の服でもデザインのタイプが古すぎると、業者に買取を断られることもあります
故人のパジャマや破れている服は捨てる
故人が愛用していたパジャマや、ボタンが取れていたり裾が破れている服は捨てましょう。パジャマは形見分けや買取の対象になる衣類ではありませんし、破れた服は取っておいても仕方ないので処分する方が良いです。
また、服が色落ちしている服なども買取に出しても価値がつかないため、遺品整理で衣類を仕分けする際にまとめて処分してください。
遺品整理で分けた服の形見分けや遺品整理業者への売却
遺品整理で大まかな衣類の仕分けをしたら、形見分けや遺品整理業者への売却を行います。どちらも後でトラブルが起きないように、注意しながら進めていきましょう。
形見分けする衣類はみんなで確認しながら分ける
形見分けする衣類の中には高価な服なので故人が遺族などに譲りたいと希望した物と、故人を偲ぶ目的で分けられた物があります。故人を偲ぶ目的の衣類にも高価な服があるかもしれませんが、故人の意向で特定の人間に譲られる予定の服の方が良く見えて、遺族や相続人の間で不満が生じトラブルに発展することも考えられます。
そうならないように形見分けする衣類はみんなで話し合い確認しながら、お互いが納得できる形で分けることが大切です。遺品整理で形見分けする衣類はみんなで協力し合うと、円満な状態で作業を終わりにできます。
遺品整理業者に衣類を売却する際は買取業者と提携の業者が良い
遺品整理業者は古物商としての許可もあるので、遺品整理で出た物の買取が可能です。遺品整理業者にはリサイクル専門店などの買取業者と事業提携している会社もあり、他業者と提携している業者の方が自社で買取している業者より買取価格が高めになります。
遺品整理で仕分けた衣類で売却するのはスーツやブランド系の服ですが、自社で買取する業者だと高価な服でも安く査定されやすいです。買取業者と提携している遺品整理業者なら正しい価値で見てくれるので、衣類の売却はこちらを選んだ方が良いでしょう。
遺品整理で衣類を処分する際の注意点
遺品整理で衣類を処分する際に衣類の仕分け作業から遺品整理業者に頼む場合は、きちんと業者を調べてから依頼しましょう。遺品整理業者は専門の買取業者と事業提携しているかも決め手になりますが、その他の点も注意して見ることが重要です。
遺品整理業者を調べる上で、外せない点は以下の通りです。
- 遺品整理業者としての実績が豊富か
- 遺品整理のプロである遺品整理士が在籍しているか
- 利用者からの口コミ評価が高いか
やはり遺品整理業者は現場で経験を積んでいる方が、知識も技術もしっかりしているので安心して頼めます。遺品整理士がスタッフの中にいて、なおかつ利用者からの評判も良いと仕事の出来が良いことが伺えます。
なるべくなら自分で大まかに遺品整理の衣類の仕分けをするのが理想的ですが、そうはいかない人もいるでしょう。遺品整理業者に衣類の仕分けからお願いする際は、良い業者を選ぶと故人の遺品である衣類も丁寧に扱ってもらえるでしょう。
まとめ
遺品整理で故人の衣類を処分する方法は、まず形見分けできる物は故人の遺族・友人知人の手元に残しておきましょう。その他の衣類は遺品整理業者に買取してもらえる物は売却し、パジャマや破れた服は燃えるゴミなどに出します。
形見分けを行う時はどの服を譲られるかで不満が出る場合があるので、みんなで話し合い納得できる形で進めることがおすすめです。
遺品整理での衣類の処分方法は今回ご紹介した以外にも、衣類を寄付する、故人のお気に入りの服をお棺に入れてあげる方法もあります。複数の方法を含めて、どう処分するか決めましょう。